最後しか思い出せない

○横浜3-0巨人。先発砂田は初回にソロを
 浴びて先制される。
 打線は2回に松本の内野安打タイムリーで
 同点とし、4回には黒羽根の犠飛で逆転。
 しかし、砂田は5回2アウトから連続四球と
 タイムリーで同点とされる。
 7回には1死2,3塁から左前打を「勝負するしか
 ないと思った。積極的に」と筒香が猛チャージ
 してショートバウンドで処理し、本塁へ
 ワンバウンド送球。代走の切り札、鈴木を
 刺し、試合の流れを変えた。
 中畑監督「鈴木を出して勝ち越しという
 プログラムができていた。
 完璧な送球でどストライク。凄いね」
 結局7回を5安打3四球の2失点で代打を
 送られて交代。
 砂田「これまでと違うホームの大歓声と、
 前半戦最終戦を勝たないとという緊張感で、
 最初はうまく腕を振れずにいましたが、
 一発打たれて吹っ切れて自分らしく投げ
 られました。ただ、5回2アウトからの
 四球2つはとにかく反省点です。きょうは
 球数もイニング数も、これまでよりしっかり
 投げられたのは収穫です」
 以降、エレラ、山崎が無失点でつなぐ。
 9回裏、2アウト満塁からロペスが3塁強襲
 の相手さよならエラーで巨人3タテの4連勝。
 中畑監督「思い出せないんだけど、
 今日の試合が。最後しか。いいの
 こういうの。今の気持ち?勝った。
 すごいね。勝ちましたよ。ホントに」
 「最後は執念みたいなもんじゃない。
 みんなの気持ちが乗り移ったあの打球。
 村田をガーンと押していったような、
 そんな打球だった」
 「苦しい中、7回投げきってくれて。
 あそこをしのいでくれたのが成長だね。
 あいつと心中してもいいかなという
 気持ちでマウンドに送った」
 「最高だね。鈴木の足を止めたんだからね。
 あれで負けたら、まずいんじゃない」
 「一つ一ついいプレーが生まれるたと思う。
 ナイスゲームです」
 山崎康「チームが必ず逆転すると信じて
 準備していた。願っていた通りでした」
 「たくさん苦労したけど、折り返しで首位。
 休み明けもしっかり頑張ります」
 昨日「明日、辰ちゃんがムキになって
 来そうな気がするなぁ。だってタジタジ
 だもん、全力で来られたら」と言っていたが
 今の巨人は全力できても9回まで同点が
 やっとということか。
 南場智子オーナーが観戦し、試合後は
 ミーティングに参加。「前半戦、お疲れさま
 でした」と首脳陣、選手らをねぎらった。
○前半戦首位ターン。
 「首位で折り返していいよ。とご褒美を
 もらったんだと思う。選手は自信にして
 ほしい。気持ちいいもんだなという経験
 があれば、また辛いことがあっても盛り
 返せる」「ここにいる責任がある。
 手放すつもりもないし、守るつもりもない。
 居座ってやろうかな、と思うよ」
 「野球の神様は変な演出をするよな。
 12連敗したチームが首位にいるなんて。
 居座ってやろうかな」
 「球界が盛り上がってきた。自分たちが
 一番期待している。貯金のないセ・リーグ
 いろんなことが演じられるはずだし、
 そのど真ん中にいたいね」
○中畑監督、前半戦の戦いを総括。
 「振り返るのが大変なくらい、山あり谷あり
 だった。途中の連敗は、野球の神様があまり
 調子に乗るなよと教えてくれたのかも。
 後半戦も全員野球で優勝を目指すよ」